2018年1月7日
古着らしい、着用を重ね、経年が生むダメージの美しさ。ボロボロになるまで着こんだ、前オーナーの愛着が透けて見えるようなアイテム。まさに古着らしい、古着ならではのアイテムですね。今回はそんなボロのアイテムをご紹介いたします。
杢グレーのスウェットボディに、グリーンのロゴプリント。定番かつ、筆者の好みでもある配色です。
サイドスタイル&バックスタイル。ややルーズなサイジングは、元々はさらに大きかったのではないかと想像できます。縮みによって生まれるグッドなサイジングは、まさに古着ならではの奇跡のようなディテールです。
袖口はリブがカットされています。そして袖口が特に顕著ですが、重ねた着用で裏毛が剥がれ落ち、生地の厚みがTシャツよりちょっと厚手くらいに、袖口にいたってはTシャツよりもさらに薄手くらいの生地の厚みになっています。白い裏毛が落ちているので、色合いも袖口は他の部分よりグレーが濃く見えています。
なんとも普通のスウェットとも、ロンTとも違う生地感がまさに偶然の産物。2つとない生地感ではないでしょうか。
ネックも縁がほつれはじめ、良い雰囲気を醸し出しています。ネックの開き具合も、どこかくたびれたような程よい開き具合です。
裏毛の剥がれ具合にはムラがあるので、全体の色合いにもムラが出ています。なんとも杢の表情と相まって、グレー一色でありながら、複雑な色合い。
プリントはグリーンですが、かなりの褪せと掠れ具合。PENNTIELD PANTHERS。アメリカのペンフィールドにある、スポーツチームのものだと推測できます。ロゴの上の穴も程よいです。よくぞ捨てずにおいてくれた、と褒めたくなる風合いです。
ボディのスウェットは「JERZEES」製。90年代のものと推測できますが、そこまで古くなくともこの風合い。かなりお気に入りの一枚であったか、まさにスポーツ用に使っていたかでしょうか。
当サイトでは、あまり古着らしい、自然なダメージが生む風合いのアイテムをご紹介しておりませんでしたが、今回のスウェットを手にして、やはり古着らしさ、他に2つとない雰囲気がたまらないものだなぁと改めて実感しました。ただボロ系のアイテムは苦手な人も多く、コンディションの良いものをじっくりと探して歩くのも、やはりそれも一つの古着の愉しみ方の一つではないでしょうか。
人それぞれに古着の楽しみ方があると、改めて教えてくれるようなダメージの効いたアイテム。興味がある人はぜひ唯一無二の一枚を探してみてくださいね。
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