ADDRESS:東京都世田谷区北沢2-26-25 久保ビルB102
高円寺と並び、古着屋さん激戦区として知らせる街、下北沢。
駅にほど近い場所、その地下にお店を構えているのが古着屋「MONK」さんです。
若くエネルギッシュな古着屋さんが多い下北沢の中でも服好きが集い、ゆったりと服を見られるようにとの想いで地階で営業を始められたそうです。
オレンジ色の看板を目印に、階段を下りましょう。
良き古着との出会いに期待が高まります。
ヴィンテージ&アーカイブと掲げられているように、いわゆるヴィンテージアイテムを含めた古着に加え、ハイブランドの過去のアイテムもアーカイブとして取り扱われています。
1点1点のアイテムに感じられる熱量が非常に高いので、店内のアイテムを見るだけでもたっぷりとした充実感を味わえる事間違いなしです。
古着は、洋服としてのパッと見の良さと、着用感、そして手に取って伺うストーリーや背景、仕様の美しさ、巧みさなどを愉しんだりするのが醍醐味だと思いますが、そのどれもが兼ね備えられたアイテムが多いように感じます。
それを感じられるのはお店からのinstagramの投稿であると個人的には感じています。
インスタは文字量の多いポストには不向きのSNSではありますが、そんな事は気にしないばかりの投稿を、いつも熟読しています。
お店の名前「MONK(モンク)」の由来は、ジャズピアニスト「セロニアス・モンク」から命名されたそうです。
セロニアス・モンクは奇才でありながら、多くのファンの支持を得たジャズピアニスト。そんな彼の生き様から、独自の道を歩みながらも多くの服好きの心を掴みたいという願いが込められた店名だそうです。
店内の古着に触れて、この古着屋さんであれば、それが決してさほど難しい事ではないように感じました。
アーカイブアイテムは、APCやHELMUT LANGなどの言わずと知れたブランドなどもピックされていたりします。個人的にはアーカイブアイテムばかりのラインナップは苦手なのですが、ヴィンテージアイテムとの調和が上手くなされているので、飽きずに洋服を眺めることができます。
洋服への造詣が深いスタッフの方の説明も聞いていて非常に楽しいです。
ブランドから、服作りから、色々な角度から切り取ったアイテムの捉え方を聞いているだけで、洋服好きには上質な時間を味わえます。
シューズのセレクトもセンスが光ります。
クセはありつつも、全体のバランスを崩さない、こだわり抜いた一足一足が並んでいるように思います。
小物もしっかりとセレクトされています。オリエンタルな雰囲気を持つアクセサリーの多さが特徴的でした。
ヴィンテージ・古着のアイテムに触れることは出会い、発見と言い換えられると思いますが、アーカイブのアイテムはもちろん出会いの側面もありますが、「気づき」といったポイントが大きいように感じます。
なんとなく自分も認知はしていたが、通り過ぎてきただけのブランドやアイテムも、MONKの手を介して、その良さに気づかせ、そのブランドに対する眼差しも変わってくるものではないでしょうか。
とあるドキュメンタリー映画の冒頭で、セロニアス・モンクがステージに登場する際に、司会者が彼を紹介する台詞の中に「ピアノの隣り合う2つのキーをたたき、その間にある音を『暗示』します。」という言葉が登場するそうです。
古着屋さんで古着を探すという事は、それを身に着けた時、その先に生まれる自分を見つける楽しみでもあると思います。
下北沢の洋服好きが集う古着屋さん「MONK」では、その楽しみ方をフルに味合わせてくれるアイテムが揃っています。ぜひ、一度足を運んでみてくださいね。